【解決事例】歩道上で自転車に衝突された事故。 歩道上を歩いていたところ、前方から走行してきた自転車に衝突され、右前腕打撲、右肘打撲、手部末梢神経障害、外傷性頸部・腰部症候群等の傷害を負った被害者が、示談を拒否し、訴訟を提起後、裁判上の和解で解決した事例。
被害者
40代男性(会社員)
加害者
自転車(ママチャリ)を運転中の主婦
経過
被害者は、勤務先から帰る途中、歩道上を歩いていたところ、歩道前方を、自転車(いわゆるママチャリ)が走行してきた。
歩道は狭かったので、被害者は、自転車が一旦停止して道を譲ってくれると思ったが、自転車は停止しないばかりかスピードを落とすことなく、勢いよくすれ違い、その際、自転車のハンドルが被害者の肘や腕に激突し、被害者は後ろに仰け反りながら転倒してしまった。
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自転車はそのまま走り去ろうとしたが、被害者が必死に大声を上げて呼び止めたため、停止した。
被害者はその場で、なぜ逃げたのかと加害者に詰問したが、加害者は、衝突したとは思わなかった等と不誠実な態度を取り続けたため、被害者は激怒し、保険会社との交渉も拒否し、厳罰を求めて刑事告訴まで行った。
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被害者は、約1年間通院治療を続けたが、頸~腕~手先にかけての痺れや痛み、手に力が入らない状態は改善せず、このため、労災保険に後遺障害の申請を行い、労災保険で後遺障害12級の認定を受けた。
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治療中から弁護士相談。
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当初から提訴を希望していたため、希望に添う形で、示談を拒否し、加害者に対して損害賠償請求訴訟を起こした。
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提訴後1年半が経過し、訴訟上の和解が成立し、終了した。
和解金は約1600万円。
本件の特徴
① 自転車の危険性が現実化したケース
被害者はスポーツで身体を鍛えていた体格の良い男性でしたが、衝突時の衝撃は大きく、自転車のハンドルが肘や腕を直撃したことで、身体が大きく後ろに仰け反り、その瞬間、首~腰~足首にまで衝撃が走り、治療を続けても治らず、重篤な症状が残ってしまいました。
その結果が賠償額にも反映され、高額の賠償金が支払われる事になりました。
② 自賠責保険の適用なし
加害車両は自転車だったため、自賠責保険は使えませんでした。
もっとも自分の労災保険が使えたので、治療費の支払いも労災保険から受けることができ、後遺障害の申請も労災保険に行い、認定を得ることができました。
自転車に衝突された場合、自賠責保険はもとより労災保険も使えないケースがある事を考えると、不幸中の幸いでした。
③ 加害者が個人賠償責任保険に加入していた
自転車は自動車と違い、任意自動車保険に加入していないため、加害者自身に資力がないと、支払いを得られないケースがありますが、このケースでは、偶々、加害者が個人賠償責任保険という損害保険に入っていたため、損害保険会社から、高額な賠償金(和解金)を支払って貰う事が出来ました。
大変お気の毒な事故でしたが、加害車が自転車だったにもかかわらず、恵まれていたと思います。
事故状況
車両同士の衝突事故。被害者は男性。腰椎変形(経年変化)の既往症あり。
※頸椎捻挫とは
いわゆる鞭打ち損傷あるいは外傷性頸部症候群と同義であり、自動車の追突事故などで頭頸部に強い外力が加わったことにより、頭頸部の過伸展・過屈曲が起こることにより生じる頸部軟部組織の損傷をいう。症状としては一般に、受傷直後あるいは翌日より頸背部の痛み、頸部の伸展運動による痛みの増強、頭痛などがみられ、症状は普通1~2週間で軽減し、その後は次第に無症状になるといわれる。
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No | 事件の内容 |
1 | 頚椎捻挫を受傷し、その後頸部から肩の疼痛や腰痛を生じた被害者が、後遺障害等級14級の認定に対し、異議申し立て後、提訴し、和解で終了した事例 |
2 |
停車中の追突事故-後遺障害非該当事例 |
3 |
駐車上内の追突事故された30代男性で、保険会社の提示の2倍以上金額で示談を成立させた事例 |
被害者
30代女性
事故状況
歩道を自転車で走行中、右側から直進してきた自動車に側面衝突され、歩道の植え込みに転倒し、顔面等を強打した。
後遺障害
後遺障害12級14号
交渉結果
保険会社の提示額240万円 → 受任後470万円で示談成立。
経過
事故時の傷病名は、前腕・膝関節打撲傷、顔面挫創、眼球打撲、歯折、頸椎捻挫。症状固定時は、顔面(頬)挫創後瘢痕、色素沈着。
後遺障害の認定結果は、12級14号(「外貌に醜状を残すもの」
コメント
人の目につく顔面に色素沈着を伴う傷痕が残ってしまったことから慰謝料が増額されて然るべき事案だった上、過失割合についても反論できたことが増額につながりました。
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